お遍路に必要な線香(せんこう)、灯明(とうみょう)、経本(きょうほん)、勤行本(ごんぎょうぼん)

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次に、これもまた、必ず必要なもので、お遍路に最初に巡礼するお寺から必要になる物をご紹介します。

線香(せんこう)と灯明(とうみょう)
灯明とはろうそくのことです。

お遍路の作法では灯明は一本、線香は三本立てることとなっています。
三本の線香をそなえることで、「過去」「現在」「未来」をあらわしているとされています。

それらを、納札の時と同様に、本堂と大師堂のそれぞれにお供えしますので、八十八ケ所のすべてを参拝するには、灯明が176本、線香が528本少なくても必要ということになりますね。
こうして計算してみるとすごい数の灯明や線香が必要なんですね♪

線香も灯明も札所やお遍路の道筋のお店などで購入することもできますが、その都度購入するのは割高になりますし、どこにも売っていないような札所もありますので、お遍路の旅に出発する前に、ある程度まとめ買いすることをおすすめします。

線香は、煙の多い少ないや香り、素材などにより、本当に安いのから高いのまでお値段もさまざまに異なります。

長いお遍路の旅の間、ずっと持ち続け使い続けるものですので、線香などは特にご自分の気持ちが落ち着くような、気に入ったものを選ぶといいと思います。

火をつける前はほとんど香りのしないタイプの線香は、お遍路に間、他の荷物へ匂いが移ることをある程度防いでくれますので、お遍路さんには人気があるようですね。

灯明は、お供えに適した短いタイプのものもあります。

経本(きょうほん)、勤行本(ごんぎょうぼん)
勤行(ごんぎょう)とはお勤めという意味です。その勤行に使う本を「勤行本」をいいます。

般若心経のほかに懺悔文(ざんげもん)・三歸(さんき)・三竟(さんきょう)・十善戒
(じゅうぜんかい)・發菩提心真言(ほつぼだいしんしんごん)・開經偈(かいきょうげ)・観音経真言音読・観音経秘鍵(かんのんきょうひけん)・舎利禮文(しゃりらいもん)・十句観音経・六観音御真言・光明眞言・回向文(えこうもん)・観音経訓読など数種類のお経を読経することが、正式の巡拝作法となっています。

お遍路を始めたばかりの方など、要領の分からない方などは、初めは般若心経だけでも問題はありませんが、慣れればぜひ、正式の巡拝作法で参拝をされることをおすすめします。

四国お遍路用のお経を、読経する順番にまとめた経本も売られていますので、そちらを準備すると便利ですよ。

また、教本の作法としては、暗記していても経本を見ながら読経するのが慣わしですので、必ず手にとって見ながらしてくださいね。

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