お遍路用の道具の山谷袋(さんやぶくろ)・ズタ袋、菅笠(すげがさ)、持鈴(じれい)

スポンサードリンク

◆山谷袋(さんやぶくろ)・ズタ袋


経本や納経帳、数珠、線香、灯明など巡拝に必要な品をまとめて収納し、持ち歩くための、肩から掛ける白色の袋でお遍路さんの正装の一つです。

前面に「同行二人」の文字が入ったものが多く使われていますが、無地のものもあり、無地のものは四国八十八ケ所巡りだけでなく、他の巡礼にも使うことが出来ます。

山谷袋は、片方の肩に掛けて前に下げて使います。
お坊様がされているのと同じように前向きに首から下げて使いますが、山谷袋は紐の長さ調整ができないのもありますので注意してください。

もちろん必ず必要というものではありませんので、手持ちの旅行用のバッグ・リュックなどで代用してもかまいません。

◆菅笠(すげがさ)


巡礼の伝統的な道具の一つです。
また日光や雨をしのぐ、実用品でもあります。

お遍路で良く使われるものは、弘法大師をあらわす梵字と、弘法大師とともに旅をしているという意味の「同行二人」という文字、「迷故三界城」「悟故十方空」「何処有南北」「本来無東西」という文字が書かれています。

被るときは梵字が前になるように被ってください。

菅笠はお堂の中でも取らなくてもよいことになっていますので、被ったまま参拝をすることができます。
お遍路で使われるものを、特に「へんろ笠」と呼ばれることもあります。

◆持鈴(じれい)


読経をする際に、節に合わせて振ったり、山歩きでの獣除けや魔除けとして、鳴らしながら歩きます。

白衣や、山谷袋につけて歩きます。
歩くたびに鳴る持鈴の音は、煩悩を払いのけて、旅の間の清浄な心の活動を助ける響きと言われています。

四国では昔から、この持鈴の音は春を告げる音として親しまれています。


スポンサードリンク

この記事のタグ

サイト内関連記事

お遍路に必要な道具とは何でしょうか
歩き遍路をされているお遍路さんは、白の上下の服に身を包み、笠をかぶり、杖をつい......
弘法大師の化身である金剛杖について
お遍路に持っていく道具で重要なものの一つに金剛杖(こんごうづえ)があります。 ......
金剛杖にまつわるいろいろなルール
金剛杖については、前回に弘法大師の化身という意味をもつということから、お遍路す......
お遍路に必要な納札(おさめふだ)または納め札
お遍路さんで最初から必要な物の紹介ですが、今回は納札(おさめふだ)または納め札に......
お遍路に必要な数珠(じゅず)、念珠(ねんじゅ)
今回はお遍路さんの道具の中でも、特に参拝のために最初から必要なもの、初めて参拝......
お遍路に必要な線香(せんこう)、灯明(とうみょう)、経本(きょうほん)、勤行本(ごんぎょうぼん)
次に、これもまた、必ず必要なもので、お遍路に最初に巡礼するお寺から必要になる物......
お遍路に必要な納経帳、納経軸、御影帳
それぞれの札所で御朱印を記してもらうために必要なものとして、「判衣」のほかには......
お遍路さんの正装の白衣(はくえ・はくい)について
お遍路さんにとっての正装は、上下白ずくめの白装束です。 そしてその白装束には上......
お遍路さんの白装束のための服装品は
色々な人それぞれのお遍路の形がありますが、お遍路さんの白装束が正装になります。......
お遍路に必要な賽銭・輪袈裟
今回は、賽銭と輪袈裟についてご紹介します。 ◆賽銭(さいせん) 納札や線香・灯......

▲このページのトップへ

20世紀FOX