お遍路に必要な賽銭・輪袈裟

今回は、賽銭と輪袈裟についてご紹介します。

◆賽銭(さいせん)
納札や線香・灯明と同じように、必ずしていただくことに、本堂と大師堂それぞれへのお賽銭です。

八十八札所の全ての巡拝で、単純に考えても176回分のお賽銭が必要ということになります。
また札所には、それ以外にもお堂があり賽銭箱がおかれている場合が多いです。

もちろんお賽銭は必ず、すべてにしなければならないということではありません。
ご自分の状況に見合ったお賽銭の額を考え、お賽銭としての予算もかんがえておけばいいでしょう。

よく言われるのは、「ご縁」との語呂合わせで5円をお賽銭にするというものですね。
すべての札所分のお賽銭用の小銭を準備するのは大変ですし、旅の間中それを持ち歩くのも重いことから困難ですから、最初はある程度の数を準備しておけばいいと思いますよ。

◆輪袈裟(わげさ)
輪袈裟は、袈裟を簡単にし、お坊様の外出用の法衣にしたものです。
霊場を巡る修行者でもあるお遍路さんは、もともとは、法衣を必ず身に着けるものとされていましたので、巡礼の旅に適した輪袈裟が使われるようになったといわれています。

数珠と同じように、お寺を参拝するときのエチケットのひとつだと考えられることもありますので、そういう意味では参拝の必需品といえるかもしえません。

白衣の着用はしなくても、平服の上から輪袈裟だけは必ず掛けるという方も多いですね。

お遍路についてのいろいろな歴史やいわれなどの知識を得たり、そのような知識から、お遍路さんへの準備をしたり、旅の用意をしたりすることが、既にお遍路の始まりと言えるかもしれませんね。

大願成就のために、現地で困らないように、悔いの残らない準備を進めましょうね。


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