お遍路の参拝の正しい方法

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お遍路で札所での参拝の方法には、決まりごとがあり、それを間違うと失礼であるばかりか、周りのお遍路さんにも不快な思いをさせてしまいます。

お遍路の旅を気持ちよく続けるためにも、まわりのお遍路さんに迷惑をかけないようにするためにも、参拝前に正しい参拝の仕方を覚えておいてください。

この正しい参拝方法は、決して四国八十八ケ所に限らず、どこの寺院の参拝にも参考になりますので、ぜひゆっくりと読んで理解してくださいね。

☆山門
門前や仁王門で合掌し、一礼して境内に入ってください。

☆水屋
水屋で手を洗い、口をすすぎ、旅の身を清めてください。
清める順番は、左手、右手、そして左手に水をとり、口をすすぐ、最後にひしゃくの柄を清めるという順です。
このように旅の身を清めてから、数珠を手にして輪袈裟を掛けます。

☆鐘楼堂
鐘を突くことのできる札所では、ここで鐘を突いてください。
参拝後に鐘を突くことは「戻り鐘」と言われ、縁起が悪いのでやめてくださいね。

また、鐘を突くことが出来る札所でも、早朝など時間によっては周辺にお住まいの方々への配慮から、控えましょう。

☆本堂
納札は納札箱に、写経は写経箱に納めてください。
納札には、住所氏名と日付、願い事を記入しておきましょう。
灯明を1本、線香を3本、お供えします。
灯明に火をともす時は、必ず自分のライターやマッチで行います。
お賽銭をあげます。
合掌し、静かに読経をします。
読経の手順も決め事がありますので、注意が必要です。

以上が、山門から本堂までの参拝手順です。

本堂を終えましたら、次は大師堂へ向かいます。
札所の全てに、御本尊をまつった本堂と、弘法大師をまつった大師堂があります。

本堂の参拝が終りましたら、続いて大師堂の参拝をします。
基本的には本堂の参拝と同じ手順です。

☆大師堂
納札箱に納札を、写経箱に写経を納めます。
灯明を1本、線香を3本、本堂と同じようにお供えします。
他のお遍路さんがあげた灯明から火を移すことは、絶対にやめましょう。
お賽銭をあげ、合掌し、読経をします。

☆納経所
納経帳、納経軸、判衣(納経用の白衣)などに墨書と御朱印をいただきます。

☆山門
境内から出る際にも、門前や仁王門で合掌し一礼し、左足からでます。


これで札所での参拝が終わり、次の札所への旅が始まります。
もし、正式に読経をされる方は、その順番にも決まりがありますので、覚えておきましょう。

【読経の順番】
数珠をお持ちの方は、右手の中指、左手の人差し指に数珠を掛け、3回すり合わせます。
その後で左手にかけて、下記の順番で読経を始めます。

合掌礼拝
合掌し、三礼をしながら「うやうやしく御仏を礼拝したてまつる」と唱えます。
開経偈(かいぎょうげ) 一返
般若心経
御本尊真言 三返(本堂での納経時のみ)
光明真言 三返
御宝号(ごほうごう) 三返
回向文(えこうもん) 一返
合掌一礼
「ありがとうございます」とお礼を言い、合掌一礼します。

納経は、経本をみながら読経します。これは、既に暗記している場合でも同じです。
経本はお手持ちのもので構いませんが、読経の順番どおりに納経するお経が書かれた、お遍路用の経本も売られています。

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