弘法大師の化身である金剛杖について -2




その書かれてある梵字の部分に手が触れるのは失礼だということで、隠すように布で出来たカバーが被せてあります。

※梵字(ぼんじ)はインドで使用されるブラーフミー文字の漢訳名のことです。ブラーフミーは「ブラフマン(梵)の創造した文字」を意味します。また、単に「梵語(サンスクリット)を表記するための文字」とも解されています。仏教、特に弘法大師や最澄が伝来させた密教と密接な結びつきがあります。

この布で隠さないお遍路さんを見ると、地元のお年寄りのかたなどは、「死んだまま歩いている」というそうですよ。

金剛杖を持つことで、寂しい道や険しい道を一人歩いている時でも、常に弘法大師と一緒に歩いているという安心感や一体感から、お遍路の心の支えだと感じている方も多くいます。

  この金剛杖は弘法大師の化身であるということからしきたりに基づいた取り扱い方、タブーがあり、梵字を隠すというようなことのほかにも、いろいろな注意が必要です。

次回では、祖の金剛杖についての取り扱い方、やってはいけないことなど知っておくべき必要最小限のことを説明しますので、じっくり読んで理解してくださいね。

トップページ

(C) 2013 お遍路さんツアーにそろそろ行きませんか