どうしてお遍路と呼ばれるようになったか




信仰を深め、特別の恩寵(おんちょう)にあずかろうとするのが巡礼です。
そして、世界ではイスラム教徒のメッカ巡礼ユダヤ教徒・キリスト教徒のエルサレム巡礼などが有名ですよね。

ではそして日本にも数多くの巡礼がありますが、どうして四国での巡礼だけが「遍路」とよばれるか?
それは、そこには四国の海岸で行われていた、修行の歴史が関係しています。

今回は四国の巡礼だけが、お遍路と呼ばれるようになった理由を説明しますね。


まず、平安時代に編集された「今昔物語集(推定1140年前後)」で最初に、四国を修行する人々の様子が描かれます。
しかし、この中では、修行者が厳しい海岸の道を歩きながら修行する姿が記されているだけで、今のようなお遍路さんの姿をしていませんでした。

その修行者が何を求めて修行していたかは今昔物語集には書かれていませんが、修行者たちが他の地域ではなく、伊豫、讃岐、阿波、土佐と四国の海岸を特に選んで修行していることから、書かれていた平安時代末期、海の彼方にあると信じられていた神道上の世界「根の国」へ渡ることを願っていた修行者ではないかと考えられています。

そして、修行が行われていた"海岸沿いの道や土地"のことを「辺地」(へち)と称して紹介しています。
   
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(C) 2013 お遍路さんツアーにそろそろ行きませんか