お遍路に必要な納経帳、納経軸、御影帳

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それぞれの札所で御朱印を記してもらうために必要なものとして、「判衣」のほかには「納経帳」と「納経軸」があります。

納経は必ずしなくてはならないというものではありませんが、お遍路の旅の達成感や充実感も得られますし、すべて参拝し終えた証にもなりますので、ぜひ、お持ちいただくことをおすすめします。

納経帳(のうきょうちょう)
神社を参拝した時に用いる御朱印帳と、御朱印をいただくためのものという意味では同じものです。
納経帳とは、もともとは写経をおこなったものを納めた証を記していただくものだったことからついた名前です。

札所では、納経帳に御本尊の名前と御本尊をあらわす梵字、寺院の名前を墨で書き入れ、御朱印を押していただけます。
これらは、市販のノートや色紙といったものには記してもらえず、納経料として札所毎に300円が必要となります。

八十八ケ所を全て参拝し終え、再びお遍路の旅に出る場合は、「重ね印」といい、同じ納経帳の上から御朱印を捺していただきます。

納経軸(のうきょうじく)
使い方は納経帳とまったく同じです。
納経軸への納経料は札所ごとに500円となります。
全ての札所の参拝し終えたら、表装をし、掛け軸にすることができるのが、納経帳との違いですね。

そして、最近では額に入れることの出来る額装用の納経軸も人気があります。

お遍路用に、あらかじめ八十八ケ札所と高野山、弘法大師が印刷されたものがほとんどですが、阿弥陀如来や釈迦如来が印刷されているものもあり、宗派によって使い分かることができます。

御影帳(おみえちょう、または、おすがたちょう)
納経帳や納経軸を納経すると、札所で御本尊が描かれた「御影(おみえ、おすがた)」と呼ばれるお札がいただけます。

御影帳というのは、この御影をアルバムのように保存しておくものです。

通常いただける御影は白黒ですが、一枚につき200円の納経料でカラーの御影をいただける札所もあります。
また、御影がいただけるのは、納経帳と納経軸を納経した場合のみで、判衣(納経用の白衣)の場合はいただけません。

この御影帳には札所の写真や御詠歌などがあらかじめ印刷されており、お遍路の旅の素晴らしい記念品となります。

こちらも、ぜひ用意することをおすすめします。

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